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笠ヶ岳

日程 2005年8月14日(前夜発)〜15日
地域・山域 北アルプス
メンバー 辻、池田ひ、左海、宮西
報告 宮西

ルート/タイム

8/13 天理(13:00)…新穂高温泉(20:00) (高速代金の節約と郡上祭りの渋滞で遅くなる)
8/14 駐車場(6:00)―笠新道分岐(8:00)―杓子平(13:00)―双六分岐(15:00)―笠ヶ岳テント場(16:00)
8/15 笠ヶ岳テント場(7:00)―双六分岐(7:50)(ここで女性軍と分かれる)―笠新道分岐(12:00)―
新穂高温泉(13:00)
女性軍弓折岳・鏡平経由新穂高温泉(15:00)…天理(24:00) (帰路も渋滞に巻き込まれ遅くなる)

8月14日(日)

金曜日の夜、職場でメールを受信すると、笠ヶ岳の山行計画が目についた。「出発土曜日の13時天理駐車場」・・・いいな、これ。明日は仕事だけど、13時なら出られるなと思いながら、家から池田さんに電話すると、空きはあるとのこと。急に行くことになった。
笠ヶ岳は独立峰的でなかなか行く機会がなかった。自分でわざわざ行く程でもないと思っていたから、誰かの行くついでにという気でいた。
先週は剣で、連続2週の北アルプス行きである。剣から帰ってから3日間は顔や足がむくんでいた。疲れは大丈夫かなと危惧しながら出発したが、歩いてみると足元はしっかりしているし、退屈な林道より急な登山道の方がずーと歩きやすい。
杓子平まで、1回西穂のシルエットがかいま見えただけでガスがかかり、ひたすら登るだけになる。天候は下り坂。杓子平で笠ヶ岳の右半分は見えていたけど、あっという間にガスがわき上がる。
ここからの道は楽しい。広い山腹を横切りながら花を愛でながら、先行く人たちを追い越していく。単独行のおじさんを抜いたら、声を掛けられた。「女一人で北アルプスなんてすごいですね」「いいえ、後ろに仲間が。でも若い頃から一人でうろうろしてますよ。」と会話しながら歩いていると、ビックリ!天理出身で現在は大阪にお住まいの方だった。私の畑の近くの方なので、村の方の名字を言えば、子供の頃によく喧嘩したとおっしゃていた。お互いどこの山がよかったとか、話しに花が咲いた。
途中異様な雰囲気を醸し出している抜戸岩を抜け、一度も休憩せずにテント場まで来てしまう。ご来光を楽しみにこられたようだけど、今回は無理なようだった。パーティを待ってテントを張ったら、途端に本格的な雨となった。
ここのテント場は横に雪渓が残っていて水がとれる。重い目をして2リットル余りあげてきたけど、これならビールを担いでくればよかった。私はもちろん自分の分をもっていて、雪渓の雪で冷やして飲んだ。いつも、これが至福の一時である。夕食は左海さんのおかげで、いろいろ豪華にでてきて食べ過ぎるくらいであった。夜はずーっと雨足が強く、止む様子がない。何とか明け方までに止んで欲しいと思ったけど、明けても雨だった。

杓子平から笠ヶ岳へ

杓子平から花の中を登る

抜戸岳の見事なハイマツ帯


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8月15日(月)

折角来たし、2度くるかどうかもわからないので左海さんと山頂を踏みに行くことにした。小屋はテント場からかなり上にある。17分で祠に着く。ここが山頂と思いきや、そこから尾根を少したどったところが、真の山頂 2897.5m であった。視界なし、すぐ下る。
テントを撤収して杓子平と抜戸岳の分岐まで来る。ここから左海さんと私は弓折岳、鏡平経由で遠回りしながら小池新道を下ることにした。足を傷めている辻さんと池田さんは来た笠新道を戻ることになる。約1600m の一気の下りは大丈夫かなと膝が気になるが、何としても降りなければ帰れない。
このあたりから抜戸岳周辺は素晴らしいハイマツの群生である。背の低い絨毯を敷きつめたようなハイマツ帯の下には可憐な花やシャクナゲが顔をのぞかせる。さらにあらあらしい秩父岩の岩稜帯を通っても、岩影のいたるところが花だらけ。秩父平のお花畑なんか人もいず、こばいけいそうの大群落である。これほどの群落も見ない。このルートは花、花、花、さらに雷鳥親子も3組もあらわれてきた。ガスっているおかげで、親子仲良く散策している。われわれを見ても逃げない。すぐそこにいる。楽しい道である。ずーっと写真をとったり、左海さんとあれこれ花を語らうことができた。
大ノマ乗っ越しまで下降し、最後のピーク弓折岳を登り返し、双六からの表銀座道と出会うと急に登山者が増えだした。さっきの静寂な道とはうってかわり、前にも後ろにも人影があらわれた。槍ヶ岳が池面に写るという鏡平は大きな池があり少しは雰囲気のいいところだけど、濡れた登山者が小屋に溢れていた。
ここから先は面白くもない道になり、道が小川と化し、さらに涸れ沢を横切るあたりは、激流の流れとなっていた。一日中雨だったけど、花の山旅に満足した。最後は膝の痛みと闘いながら、やっと林道に降り立った。

秩父平のお花畑

秩父平のお花畑 コバイケイソウ

雷鳥の子供

秩父平に咲いていた最盛期の絹笠草

鏡平


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