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日程 | 2008年10月12日(前夜発)〜13日 |
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地域・山域 | 北アルプス |
形態 | ハイキング |
メンバー | 宮西、平井 |
報告 | 宮西 |
10/12 | 登山口(8:30)〜1479m(10:56)〜2000m・テント場(14:00) |
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10/13 | テント場(6:40)〜山頂(7:55/8:10)〜釜谷山先の鞍部手前往復〜山頂(9:20)〜テント撤収・昼食〜1479m(13:04)〜登山口(14:45) |
20代から剣の北方稜線のひなびた山にあこがれに似たものを持っていた。毛勝山もその一環でいつか行きたかった。幸いなことに相棒が見つかり、また、残雪期しか行けなかった山に魚津岳友会のおかげで登山路が開拓された。秋はきっと静かで素晴らしい紅葉だろうなと思い巡らし、2日間の連休でチャレンジすることにした。
魚津まで深夜高速を飛ばし、片貝川に沿って上って行く。第4発電所を越えたところで土砂の崩落跡があったため、手前の広場泊。夜が明けてからひどいダートを上流へ進む。第5発電所に廃屋のような片貝山荘を見る。
さらに阿部木谷に入るとすぐカーブとなり、そこに目立たない登山口がある。急登で水の無い尾根だということはわかっていたので、二人で2日間の水分10リットルを担ぐ。もちろん二人のアルコール、なべのだしなど十分過ぎる量ではある。
取り付きからトラロープの急登となり、手足を駆使することになる。前日の雨で、木の根、落ち葉は濡れ歩きにくい。急登につぐ急登で樹林帯を抜けていくとやっと1479mの三角点に着いた。
この山はすべて自然林で天然杉の大木が多い。尾根は痩せ尾根で冬山は大変なラッセルを強いられるであろうと推測する。
標識も道標もない、人もいない尾根をあがっていくと対岸に僧ガ岳、駒ガ岳の紅葉が目に入ってくる。
2000m付近で急に草もみじが現れ、えもいわれぬ世界が広がる。池塘、枯れたチングルマ、草もみじ、緑に輝く苔、そして谷の向こうに後立山連峰。
頑張ってきた甲斐があると感じる一瞬である。そこまでにすでに降りて来た登山者とすれ違う。何と山頂まで3時間20分とか。私たちは今日はどんなに時間がかかっているか驚いてしまう。
自然を傷めないよう丁度2人用のテントが張れる場所を探して設営する。目の前は雄大な後立山連峰。鹿島槍から鑓、杓子、清水岳と一望の絶景の場所である。
早速池塘にビールを冷やして乾杯。「こんな贅沢はないね」と酒好きの私たちは、絶景を見ながら次は早い夕食のなべとなる。まだ暖かいテントの外で、平井さん手作りのだしで食べたおなべのおいしいこと。たっぷりのアルコールと絶景に感激も一入だった。
翌朝まわりには霜が降り、池塘には氷が張っていた。
2日目テントを残して山頂に向け出発する。
草もみじの草原、潅木帯を抜け山頂までも結構時間がかかるが展望に気が紛れながら頂上着。頂上は360度の展望である。
剣が眼前に聳え、早月尾根、剣尾根など剣周辺の山が圧倒する。魚津の海岸線、日本海と海まで見える。空は雲ひとつ無い晴天。二人だけの山頂である。
そこから猫又山へ向け出発する。でだしはトレースがはっきりしている。釜谷山から猫又山へは適当に踏み跡らしきところと稜線沿いの藪を辿っていく。雷鳥がいる。やっぱり自然の豊かな山域である。
猫又山まで行くと帰りに余裕がないので手前のコルでユーターンして毛勝山へと戻った。積雪期のために毛勝谷を偵察。斜度50度の急斜面で、技術が必要だし、雪崩、落石の危険があると思った。
テント場へ帰る頃からガスが湧き上がってくる。私たちは本当にラッキーだった。
テントを撤収してあの急な登山路をまたもや下る。軽くなったはずの荷物にふられながら下ると足裏の親指の皮が到着時にはめくれていた。二人とも膝に負担を感じながら降りた尾根だった。
降りるとまだ明るいので、富山でおいしい寿司を食べ、高速の深夜割引で帰ろうとしていたが、結局寿司に満足して8号線を走る間に八日市にたどり着いてしまった。
目茶安上がりの登山でもあった。
池塘と駒ヶ岳
秋のチングルマ
毛勝山を背景にビールで乾杯
絶景のテント場
後立山連峰の夜明け
毛勝山への稜線
剣岳と釜谷,猫又山
縦走路から見る後立山連峰
山頂と山頂から見る日本海
毛勝谷上部
草原の下り
池塘
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