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日程 | 2009年7月3日〜10日 |
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地域・山域 | スイス・ベルニナアルプス |
メンバー | 清岡、伊藤、近藤 |
報告 | 清岡 |
平成10年の夏に初めてヨーロッパアルプス、モンブランシャモニーに出かけてその素晴らしさに魅了され、その後も頻繁にスイスの山に出かけるようになってしった。数えてみると、今回で七回目となる。
当初は一人旅だったが、ここ数年は山岳会会員の同行者を得て、緊張のない楽しいトレッキング主体の山行となってきた。
今回も3名の会員同行者とともに、三大アルプス山岳地に比べるとあまり知られていないスイス東南部、イタリヤ国境稜線にある山岳地域、ベルニナアルプスに出かける計画を立てた。(最終的には同行者二人とわたくしの三名となったが)
ピッツベルニナ(4049m)を最高峰に三千メートルの氷河の山々が連なり、近くには、冬季オリンピックが二回開催された高級避暑地サンモリッツがあり、今回滞在した清潔なポントレジーナの山村は標高1800mの山裾にあり静かな保養地で登山やトレッキングの基点となっている。
周辺地域は、氷河から溶けだした水が豊富で、山間部では谷が幾重にも流れて、神秘的な色を漂わせた湖が点在している。また、針葉樹林の緑が豊かで2500m前後までの山の斜面は放牧場(アルプ)になっている。ほんとうに自然が豊かでアルプスの少女ハイジーがいつ現われてもおかしくないような美しい自然環境のところある。
日本を7月1日の深夜に出発し2日の夕方に現地ポントレジーナに着き9日に現地を出発して10日の夕刻に関空に着く、ホテル七泊、機内二泊、現地に実質滞在6日間のトレッキング三昧(?)の山行だった。
以下に概要を報告します。
ポントレジーナの中心部にある個人経営のこじんまりした「ホテルポスト」を拠点にしたトレッキングに明け暮れるバカンスの初日が始まった。
ホテルから鉄道駅まで、近くであるのと土地勘を得るため歩いて行くことにする。
歩きだすと早速シャッターを切りたくなる光景が目に入ってきて進まない。
駅から路線バスに乗りサンモリッツの中心街まででる。そこから数分のところのサンモリッツドルフから登山電車二回とリフトを乗りついで、あっと言う間に3057mのピッツナイールのピーク駅に着く。曇りであるが風もなく肌寒くはない。岩綾のピークの少し下の駅の展望台からは、眼下に絵具を溶かしたような湖が連なりサンモリッツとその周辺の町並みが小さく絵のようだ。対面の南側は、また氷河の山々が連なっているが上部は雲に覆われていて展望は今一である。
頂上駅から歩いて降りる予定であったが2500mより上部はガレ場で切れた所も多く危険であるのでロープウエーで中間駅コルビグリア(2486m)まで下りる。そこからいろんな花が咲き乱れているアルプグラップ(グラップの放牧地)を右に左にと、映画にでてくるような景色の中を、何回もシャッターを切り、標本にする花を摘みつみ、標高差300mを1時間半掛けて、ゆっくりと楽しみながらのペースでサンモリッツの町に降りた。
今回、当地を訪れた目標の一つは、ベルニナアルプスのピッツパリュー(3901m)にガイド登山することである。前日、ディアボレッツ(2978m)のホテルでガイドと合流し翌早朝に約1000mの高度を4〜5時間前後掛けて登山する予定を考えている。
そのためガイドの手配をしなければいけない。日本から手配しておけばよかったのだが、いつものように何とかなるとの安易な考えで、滞在しているホテルの近くのガイド協会へ行った。
天候が優先するためウエブで天気予報を調べてもらう。明日土曜日と日曜日は雨の心配がないが、来週初めから晴れマークとともに雷雨のマークがでている。
従い、土曜に山の上のホテルに入り日曜日に登山することにしてガイドの手配をお願いした。しかし、シーズンでありなかなかガイドの手配ができない。漸く、ガイドのやりくりがついて、ホテルの手配をお願いしたが、土曜日の夜は団体客が入っているとのことで泊まれないことが分かった。これ以上交渉しても土日の登山は不可能と判断して、来週、天候が回復するのを期待して、休み明けの月曜日の9時に協会を再訪することにする。
二日目は車窓からベルニナアルプスの景観やアルプに抱かれた山村風景を楽しむためにイタリヤのティラーノへ行くことにする。ポントレジーナ9:04発でティラ―ノ着が11:12の約2時間の小さな旅である。
このコースは天井までガラス張りの氷河特急で素晴らしい景色を眺められるため、日本からの観光の目玉になっている。しかし、よほどスイスでの日程に余裕のとれる旅行者でなければここまで足を延ばすことは難しいようだ。
1800mの標高のポントレジーナから列車は徐々に高度を上げ、氷河の山間のアルプ地帯を縫うように右に左にとカーブしながら、最高点(2253m)のベルニナオスピツオの駅に達する。小さな湖沼のような湖が二つあり、その先に3キロの長さの湖がある。しかし、湖は氷河に囲まれた山裾にあたるため、溶けだした水は乳白色でサンモリッツの湖のような美しさではない。
そこから2キロ先にアルプグリューという駅がある。日本の箱根鉄道と姉妹関係にあると表示した看板が駅舎に掲げられている。これを見ると何かこの駅に親しみを感ずるのが不思議だ。
ここから急勾配に1700mの高度を下げてティラーノ(約540m)へと更に1時間半走る。
途中、石積みのループ橋をぐるりと一周しながら高度を下げていく、写真家にとって垂涎の的のスポットもある。
終着駅のティラーノまではスイス領内であるが、この辺りからイタリヤの経済圏に入っているようだ。この沿線のレストランで働いている従業員はほとんどがイタリアーノである。また、牧草地帯が少なくなりワインのブゾウ畑や果樹園が多くなってくる。
山間にいくつもの小さな山村が点在して、そこには必ず尖塔を高く突き出した教会らしい建物があるのを見ると、文化の違いを感じざるを得ない。
終着駅に着くと真夏の暑さである。パスポートコントロールを経てイタリアの領土に入国する。小さな国境の町で観光スポットらしきものも少なく、昼時であったので本場のスパゲッティと大きなピザを取りビールを飲み休憩後、一時間後の列車で帰ることにした。
途中、ポントレジーナの少し手前のモンテラッチ駅で下車して、つぎの列車までの一時間の間、モンテラッチの氷河の近くまで早足にトレッキングした。正面にピッツベルニナ、その両翼にピッツパリューとモンテラッチが西日に照らされて、眩しいほど白く輝いているのは壮観だった。
三日目の今日は、初日にケーブルで登った南対面の展望台、コルバッチに行く。ここはサンモリッツにくる観光客が優先して登るところで、3303mの高さまで一気にケーブルを乗り継いで上がれる。展望台の少し先には3451mのコルバッチのピークがある。
展望台からは初日と同じ眼下の風景を違う角度から見ることができるのは一興である。
午前中は曇がかかり展望は良くない。晴れた日にはベルニナアルプスの山々が一望できるところだが、直ぐ手前のモンテラッチも雲に覆われている。
ケーブルの中間駅、2702mムルテルからアルプのトレッキングルートを約5キロ、2時間かけて、変化する景色や花々を愛でながらフルッシュラのケーブル駅まで歩き下山した。
トレッキング三昧と言いながら、ケーブルなど利用して全然歩いていないじゃないかと言われそうな軟弱な行動ばかりで内心じくじたるものを感じる。
サンモリッツの近くのバード(温泉保養地)でショッピングをと帰路に立ち寄るが日曜日でどこの店も閉まっている。
一般的にお店やオフイスは朝9時ないし9時半にオープンして12時ないし12時半に閉店して2時間の昼休みに入る。そして、三時頃から遅くて6時半ごろまで営業して店を閉める。観光地であっても、それである。文化の違いをひしひしと感じる異習慣だ。
夜に雨があったようで朝の路面は濡れていた。朝9時に約束通りガイド協会へ出掛ける。
先週末の予報より良くなっているようで、週中の水曜日辺りが晴れの予報になっているので8日(水曜日)に登山することにする。9日の朝に当地を出発して帰るため、最後のチャンスが訪れたようだ。
早速、登山の手続きをしてガイド料、二人分610スイスフラン(日本¥56,000)支払う。近藤さんは、登山はしないがディアボレッツまで行くのでホテルの4人部屋の予約も入れる。
ピッツパリュー登山の手配がすべて完了してほっとする。丁度、協会にガイドが来ていたので紹介され握手をして挨拶を交わす。スロースローと念を押すと「ダッコ」と言って笑っていた。
明日の夜、ホテルで合流して夕食をともにして、その翌日、早朝4時過ぎからいよいよ登山開始できることに心が昂ぶってくる心地よさを感じる。
後の二日(7&8日)を登山に充てると時間がないのでポントレジーナで午前中ショッピングをする。午後は昨日店が閉まっていたバードへ行き、そこからケーブルで2130mシグナルまでケーブルで上がり約1時間半の軽いトレッキングをしてサンモリッツのへ下りる。毎日毎日、お花の咲き乱れた美しい景色を眺めながら歩いていると、人間贅沢なもので、当初の感激が薄れてくる。心が登山モードになっているから尚更である。
サンモリッツのではショッピングと美術館へと別れた行動をとる。
夕食は登山の成功を祝して、いつもよりワインがすすむ。ほろ酔いのいい気持で登山の装備を確認、パッキングして早々に就眠する。
朝方、稲光ととともに雷鳴があり雨が降っていた。テレビをつけ、天気予報の番組を何回も繰り返して見る。徐々に天気が回復に向かうとの予報で心配も薄らいだ。
午後に登山開始地点のディアボレッツに上がれば良いので、朝食後、小雨で少々風があったが傘を借り残りのショッピングをするため店を見て歩く。
途中、二人は荷物が手に一杯になったのでホテル立ち寄り荷物を部屋に置きにいった。すると、ドアのノブに伝言のメモがつけてあった。それを店にいる私にラブレターです、と持ってきて手渡した。
判読に苦しむメモであったが、読んで青ざめた。「登山をキャンセルする。金を返すからガイド協会に来るように」と書かれているではないか。協会からの電話をメモしたものであることが分かった。
早速、協会にいく。担当の女性が説明する事情によると「昨夜来の雨で3000m以上は雪で膝ぐらいまでの積雪である。今夜も雨で更に積雪が増える。登山は難しい」とガイドから連絡が入ったとその経緯を申し訳なそうに話す。「クライアントがどうしても登るというなら天気は問題ないのでガイドはするが登頂の保証はできない」と言っていると補足した。
二年前のブライトホルンの新雪で苦労したことや高度障害が重なったときの苦しみなどワーストな事ばかり脳裏をかすめる。
一応、伊藤さんの意見を聞いたが、清岡さんの判断に従う、と当然の返事である。女性の目は済まなさそうな表情を湛えて私の顔を凝視している。
この歳で無理をすることもないだろうと、過去のことを思い出し、自分でも不思議ぐらい簡単に「I got it . then, decide cancelling」と口を衝いて出た。
ガイド料はカードを切って支払っていたが、銀行口座に振り込むか現金を返すとのことであったので確実な方法としてキャシュを受取りお礼を言って外に出た。
登山は中止になったが、明日の天気はいいとのことであるので、ディアボレッツまで上がり一夜ホテルで過ごし日の出の山々を間近く見ることにする。そのためホテルの予約はキャンセルせずにおいた。
午後、ホテルに着くとホテル周辺には新雪はなかった。四千メートル近くの峰々は雲に覆われて見えなかった。
地元の岳人のパーティが明日の登山を目指してホテルのラウンジでたむろして談笑しているのがうらやましかった。
夕方から空が暗くなりやがて雪が降り出した。予報通り朝まで降れば新雪が更に積もることになるだろうと思い早めに就寝する。
朝、4時過ぎに目が覚める。薄暗いが白い山の稜線が窓から見え月が煌々と輝いている。
カメラを出して部屋を出てラウンジから外へ出た。
昨日は積雪が無かったホテルの玄関先は10センチぐらいの積雪になっている。月が徐々にピッツベルニナの左の稜線に沈んでいこうとしている。冬装束をしていないので風がないが寒い。玄関の温度計は氷点下6度をさしている。月明かりの中で何枚か写真をとる。
昨夜、談笑していたパーティが朝食をとり登山の準備にかかっている。早いパーティは4時半ごろ出掛けて行った。次々とパーティが出掛けて行くのを見送るのはむなしい。
やがて日が射して白い山々が深い陰影をつくり、一瞬、薄赤色に染まる。神々しい姿をみせる瞬間だ。本当に美しい。やはり、山のホテルで一夜すごしたことが良かったのだ。
7時半からラウンジで食事が始まるが、昨夜、30名ぐらいいた客は、今朝は我々以外に二組の5名である。残りは全員、山頂を目指して出かけた。ガイドに頼らないで登れる危険個所など熟知している練達したグループなのだ。
米粒ぐらいの人影が点々となり登って行くのが見える。アンザイレンしているようで米粒の間隔が乱れない。ピッツベルニナへの直登コースをとるパーティの、また、ピッツパリューを目指すパーティのルートトレースが見える。日が登り陰影のあった山が真っ白に輝いてくる。
8時半の始発のケーブルで観光客が登ってきた。われわれも観光客と一緒に次のケーブルで下山した。
下山後は、先日通過したアルプグリューの駅まで列車で移動して、一駅の距離をトレッキングした。日本のツァーグループも同じ列車で二グループ降り同じコースを歩いていた。今日のコースでは、トレッキングを楽しむ老若男女にひっきりなしにであう。
そのたびに、明るい声で、モルゲン、ボンジュ~ル、モーニンと国際色豊かな挨拶を交わす。我々も、外人なみの挨拶になってきているのには驚きだ。
帰りに、氷河で有名な先日降りたモンテラッチで途中下車して、遅い昼食をすることにした。レストランで食べ切れないほどの分量のイタリヤ料理をとりビールを飲みながら、旅行の反省総括を行った。
また、夜はワインで打ち上げ会を行い、楽しかったことに花を咲かせた。ホテルのデイナーは日変わりで美味しく食べ切れないぐらいのボリュームであった。食べ終わる頃には、シンド〜ィとの声が出るほどだった。これは、トレッキングではシンド~ィという声が出るような体験をしなかったから、椅子に座ってシンド〜ィ目を体験したのだろうか。
チューリッヒで時間の余裕をもつため8時2分の列車に乗る。朝食は7時からであったが6時半から食事できるように便宜を図ってもらい7時半にオーナーの車で駅まで送ってもらう。途中、空港まで三回、列車を乗り換えたが、慣れたもので何の支障もなく空港につついた。
今回は、国内の列車移動チケットとしてスイスカードを買ったが、ホテル宿泊者には周辺のかなり広い地域の交通機関(バス、ケーブル、列車)などの料金がフリーで乗降できる特別カードをホテルから貸与されるシステムになっている。これは大変便利でケーブルカーなどは高いので大いに助かった。
また、原油の高騰があってから燃費効率化のため積み込みラッゲージの重量が厳しくチャックされるようになってきたが、今回利用したエミレーツ航空はエコノミクラスで30キロまで許容されていたのには大助かりだった。ちなみに、メンバーのラッゲージの重量は28キロと24キロだった。
さらに、ヨーロッパ系の航空会社のダイヤではチューリッヒで一泊必要になるが、エミレーツ便は時間的にも便利で、その日の内に現地に着くことができました。
機体も新しく清潔で機内食も満足できるものでした。また、サービスも上々である上に、料金が半額に近いのは何よりだった。
ホテルの裏庭から
ベルニナアルプスの遠景
アルプの田舎風景
宿泊ホテル
ケーブルカーで(眼下はサンモリッツ)
サンモリッツのトレッキングコース
ベルニナ列車(ベルニナアルプスが眼前に)
ループ橋を過ぎて
湖畔を走る
本場のスパゲッティとピザ
コルバッチの展望台にて
お花畑で
お花畑をトレッキング
トレッキングでポーズ
デイナーはワインで
お花畑で昼飯
綾線に沈みいく満月
ベルニナへ向かうグループ
朝焼けに染まるピッツパリュー
輝きだしたピッツパリュー
主峰ベルニナを背景に
ワインは嬉しい
出発の朝(オーナー夫人とホテル玄関で)
世界遺産の橋脚付近を走る
チューリッヒ近くの麦畑
二年前の時も「念ずれば花開く」を念じて実現できた本場のアルプスへの旅。今回も、一層その気持ちを強く念じた二年間、職場の理解を得て長期休暇をいただき、また苦しいながらの資金準備のやり繰りのお陰で三回目のヨーロッパアルプスの旅が実現できました。
初めの時は、正直言って喜びと期待より不安と心配が大きく、地に足がついていなかった反省もありましたが、今回は、喜びと期待ばかりで心にも余裕ができていました。
しかし、今回もK氏に計画から手配、いろんな手続きなど一切お任せの旅行となってしまいました。
今回の計画のメインは、ベルニナアルプスの高峰、ピッツ・パリュへのガイド登山です。一昨年のブライトホルンの苦しかった登山を思い出しながら現地入りしました。
ガイド登山は、天候とガイド・山小屋の手配など現地でやり繰りしなければならない事情もあり本当に大変です。
二回ガイド協会へ出向き、こちらの要望を伝え、そして登山の決行が7月8日となりました。
しかし、思わぬ事態が起きました。現地に、二日続けて夜間に雪が降り、積雪で歩きにくく危険であるとガイドが判断し、一方的に中止を申し入れてきました。
私たちには、未知で未経験なルートの登山なので、ガイドの意見を尊重して同意したのは、安全を最優先することからすれば間違っていなかったと思います。
登頂予定日は天候が晴れとのことでしたので、デイアボレッツの山上ホテルに泊まりました。翌朝は快晴で目の前に広がるベルニナアルプスの絵画的なパノラマを楽しみ大感激しました。こんなに近くで主峰のピッツ・ベルニナとその左右に登頂予定だったピッツ・パリュとピッツ・モンテラッチが朝日に輝いているのを見るだけで、登山が中止になった恨みが消えていき、いつまででも眺めていたい気持になりました。
今回は登山以外に2500m前後のアルプの牧草地帯をトレッキングする計画が組まれています。ケーブルカーで3000mの展望台まで一挙に上がり、景色を楽しみ、その後、お花が咲き乱れるところを約2~3時間トレッキングしました。トレッキングの長短はありますが4日間のトレッキングを楽しみました。花の種類は数えきれないほどの多さであり、日本では見られない珍しい花がいっぱいです。
放牧している乳牛が草花を食べ、農夫が鎌で刈り取っているのを見ると、少々の花を採集するのには何の抵抗もなくなりました。そして、ノートに一つ一つ摘み取り挟んでいきました。
今回のもう一つのイベントは氷河特急で有名なベルニナアルプスの景観やらアルプの景色等を愛でながらイタリヤへの小旅行をすることです。ポントレジーナからイタリヤの国境の町ティラ―ノまで、約55キロメートルを二時間かけて列車が走ります。最高標高の2253m〜ティラ―ノ429mの1800mの高低の間に見られる景色は十分に堪能できます。
この間にあるアルプ・グリュム駅は、標高2091mの断崖絶壁の上にあり、ピッツ・バルナとピッツ・パリュの間から流れるパリュ氷河の迫力が眺められます。また、停車中の列車の窓を開け、手を伸ばすと岩壁のアルペンローゼが採取できるほどです。この全線はこの区間がハイライトのようです。
今回滞在したポントレジーナの町は1800mの標高のところにある田舎の町です。町の中のメインストリート通りの両側に殆どのホテル、レストランやお店が並んでいます。非常に静かで清潔な感じです。そして、シャモニーやツエルマットのお花いっぱいに飾られた景観に比べると落ち着いた感じです。それぞれの建物の色合いは派手さがなくそのデザインは非常にお洒落で大変気に入りました。
トレッキング三昧と美味しい料理とワインを十二分に堪能した楽しい8日間でした。
二年後のグリンデルワルトが楽しみです。
アルプトレッキング
ポントレジーナの町
ディアボレッツの山小屋(ピッ・バリューが映っている)
ディアボレッツ
アルプグリュムのトレッキング
今年も憧れのスイスアルプスに行ってきました。
チューリッヒからベルリナ鉄道に乗り、3回も乗り換え、ポントレジーナという田舎の駅に4時間かけて着きました。 ここは、アルプスの谷間の小さな田舎町です。
ほとんどの建物は素敵なデザインがほどこしてあり、ツエルマットの町のようにお花で飾った家は一軒もないほどで、本当に落ち着いた気の休まる静かな町です。町の中心部にあるこじんまりとしたお洒落なホテルに7泊しました。
ホテルの中は、カントリー調の家具で統一され可愛らしい部屋です。時差が、7時間程あるせいか初日は体が、ふぁふぁと、眠気におそわれ食欲不振になりました。
日中は気温33℃という暑さですが、朝夕は涼しく一枚上着をはおるくらいです。
緩やかな坂道の両側にホテル、レストランやお店があります。
ヨーロッパの他の町と同じように、お店を開いている時間が本当に短いのです。
我々からすると「商売してるの?」という感じですが、それにも慣れてしまいました。
朝は、6時起床、7時モーニング、8時30分ホテル出発と、言うスケジュールで日々過ごしました。
朝食のバイキング生ハム、チーズ、ヨーグルトとたっぷりお腹を一杯にして、お昼は、日本から持参の行動食ですませ、スイスアルプのトレッキング三昧の毎日でした。
日本では考えられませんが、トレース外に入り高山植物の花の中で写真を撮ったり、押し花作りに夢中になりました。
7時ホテルでのディナー ワイン、サラダで始まり・・・・・胃袋も超一杯です。
さあ〜明日は、何処のアルプへ行こうかな?とあっと、言う間の7日間でした。
命の洗濯を十分して帰国しました。
お洒落な建物が並ぶ
トレッキングに出かける途中
景色の良いところでポーズ
長閑なアルプを行く
お花畑が続く
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