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高妻山&黒姫山

日程 2010年9月4日(前夜発)〜5日
地域・山域 戸隠
形態 ピークハント
メンバー 清岡、池田、チョット岳、伊藤
報告 伊藤

9月4日(土):高妻山(2352m)

戸隠牧場(7:07)〜(弥勒新道)〜正規登山道(9:10)〜六弥勒分岐(10:55/11:35)〜高妻山(13:15/14:05)〜六弥勒分岐(15:15/55)〜下山(17:35)
総歩行時間:10時間30分

今月半ばに峡彩山岳会との交歓登山が計画されている雨飾山には残念ながら参加出来ません。しかし、今回の山行で展望が開けていればその山容を眺めることが出来るのではないかとの期待を抱いていました。
雨飾山は高妻山から約12キロメートルの位置にあります。
晴天でしたが午後から湧き出た雲海のため視界はあまり良くはありません。高妻山の山頂に着いたのは13:00過ぎ。
北東方向に頂上部が烏帽子のような特徴のある雨飾山が雲海の中に浮かんでいるのがラッキーなことに確認できました。(私は登っていないのでK氏の説明で分かりました)
また、後立山の山並みは上部だけが雲海の上に頭を出していました。所々雪渓が見え、特徴的な鹿島槍と白馬三山などは直ぐにわかりました。この二つの山から他の山々も確認できました。この方向からみる後立山の山並みは初めてでとても新鮮に感じました。今登ってきた疲れがどこかへ吹っ飛んだような気分です。
高妻山へのルートはガイドブックによると戸隠牧場から大洞沢に沿って一不動避難小屋経由のルートしかありませんが、地元のガイドが十年前に開拓した新しい尾根ルートがあるのを当山岳会のA氏からメールでK氏に連絡がありました。弥勒新道という尾根道です。
通常の沢コースより尾根コースの方が時間も短縮できるとのことで牧場からこのルートで登ることに計画されていました。ネットで事前に調べた地図をもとにして登り口を探したが見当りません。牧場の柵の周辺を数百メートル探したが登山道だというのが見つからず、踏み跡らしき道があったのでそこを進むことになりました。
しばらく行くと明らかに間違ったルートをとっていることに気付きました。牧場まで戻ろうかとも相談がありましたが、地形からして困難な岩や滝など無いようだし現在位置も確認できているのでこのまま進することにしました。 その後の男性3名の登りは頼もしい限りでした。トラブルに出くわした時の感の良さと突進ぶりを見ていましたので安心してついて行きましたが、背丈を越す急斜面のブッシュ漕ぎに約30分悪戦苦闘して無事に予定の登山道に出た時は、本当にほっとしました。
その後は尾根の歩きやすい登山道ですが主稜線の六弥勒仏がある分岐まで顎がでるような急な斜面が続きます。汗だくで大休止をしているとI氏がコーヒーを入れてくださいました。
主稜線から高妻山の稜線まで30〜50mのアップダウンが3回もあります。その先の高妻山の登りも顎がでました。頂上付近は折り重なる岩が多く注意しながら着実に進みました。高妻山は、暑さとの戦いの登頂となりました。
下山も往路と同じルートを通りブッシュから解放された道を通過した時は何か記念のテープでも付けたいような気持ちになりました。
そこから下部はブナ林に覆われて気持ちのいい林の中を下りていきます。しかし、17:00頃になっても汗は噴き出し続け2〜3リットル担ぎあげた水もついに底をついてしまいました。丁度、牧草が見えだした辺りに小川が流れていました。それに気付きみんな川をめがけて突進し、水を飲みあさりました。男性軍は上半身裸で水浴びをして「キモチイイ!キモチイイ!!」を連発していました。女性の私は脛や腕、首などをタオルで拭くぐらいしかできず羨ましい限りでした。
下山後は明日の黒姫山登山口まで移動してテントを張る予定でしたが時間が遅く、全員クタクタに疲れきっていたので移動するのを止めました。
移動の途中でビールなどを買う予定でしたのでアルコール類の持ち合わせはありません。しかし、誰よりも小まめで準備の良いS氏だけが3本持ってきていました。車中で温まらないようにと車の下に隠して置いてきたビールの心配をしながら、この3本のビールを4等分する方法を話し合いながら牧場の入口に着きました。
丁度、入口の食堂兼土産物店が店じまいをしているところでした。タイミングよく、間一髪で冷えた美味しいビールをゲット出来ました。駐車所の向こうには広々としたキャンプ場があり白樺林の中に色とりどりのテントやタープが張られています。先ず駐車場で銀マットを広げて宴会を初めました。

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広々とした戸隠牧場

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高妻山への最後の登り(右の稜線)

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後立山の稜線の上部が雲の上に

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高妻山の頂上にて

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戸隠牧場の駐車場にて(夕食)


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9月5日:黒姫山(2053m)

スキー場登山口(7:05)〜姫見台(9:15)〜越見尾根(9:50/10:05)〜黒姫乗越(10:35/45)〜黒姫山(11:40/12/10)〜七つ池(12:45/55)〜黒姫乗越(13:20/30)〜越見尾根(13:50/14:00)〜下山(15:30)
総歩行時間:7時間半(含休憩)

朝一番に戸隠牧場の駐車場から黒姫山のスキー場の登山口まで移動です。標高800mのところから1500mの姫見台までリフトが設けてあります。
今日は奈良までの帰りが長いので時間稼ぎに利用しようとの意見もありましたが始発が8:30とのことで残念しました。姫見台までゲレンデをジグザグに進み、時々樹林帯に入るなどして登っていきます。しかし、その途中で昨日の急登で古傷が痛みだしたI氏が下山を辞退をされたのは残念でした。
そこから越見尾根までほとんど水平道を30分トラバースです。最後の急坂を30分登ると火口原から来るルートとの分岐の黒姫乗越の鞍部です。
そこから約1時間、原生林の尾根道を進んでピーク着。ピークはあまり広くはありませんが樹林はなく良い展望がきくところです。しかし、今日はガスでほとんど見えません。
パン類の昼食をとっても暑さによる疲れでだれも食欲がありません。水も少なく心細くなってきています。S氏は3リットル担いで来て、余裕で「安くしとくで」と得意の営業活動です。
下山は火口原の七つ池を周り黒姫乗越の鞍部へのルートをとりました。その火口原は数百メートル笹に覆われた気持ちのいい平原で、そこに入るや今までの疲れを忘れて鼻歌がでるような気分になりました。
黒姫乗越からは往路を第一リフト駅まで一気に下りました。そこでI氏が笑顔で迎えて下さいましたが、私たち3人だけが楽しい思いをして、その間、長らく待たせて本当に申し訳ないと思いました。
自販機で冷えた飲料水を買い、一気に飲み干しやっと元気に冗談を言い合えるようになりました。
観光客用にリフトが運行していました。疲労困憊の3人でしたのでリフトを利用して下りました。リフトの下は一面のコスモス園で空中から美しい景色を楽しみ二日間の山行を終えました。

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戸隠キャンプ場が林の向こうに

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戸隠スキー場のゲレンデから(斑尾山)

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黒姫山山頂にて

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火口の池(峰の大池)

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火口原の笹の平原

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平原でポーズ

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リフトの下はコスモスの花畑


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