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朝日連峰 & 鳥海山

日程 2005年10月7日(前夜発)〜10日
地域・山域 山形県 ・ 朝日連峰&鳥海山
メンバー 清岡、池田、伊藤、宮西、左海、井上
報告 井上

ルート/タイム

10/7 日暮沢小屋(7:40)―清太岩山(10:38)―竜門山(11:40)―西朝日岳(13:23/43)―大朝日小屋(15:00)
10/8 大朝日小屋(5:53)―小朝日岳分岐(6:45)―古寺山(7:30)―暮沢小屋(11:40)
10/9 登山口(6:00)―河原宿小屋(7:03/22)―鳥海山(10:10/11:40)―七五三掛(12:51)―
御田ヶ原分岐(13:20)―鳥海湖(13:40)―千畳ヶ原(14:15)―T字分岐(15:00)―河原宿小屋(16:30)―登山口(17:30)

10月7日(金) ・ 大朝日岳

10/6(木) 天理に20:00 集合し、運転を交代しながら登山口の日暮沢小屋を目指す。 明日は天気が崩れそうなので、竜門小屋へ泊まる予定を本日中に大朝日岳まで足を伸ばし、大朝日小屋に泊まる事とする。

7:40 日暮沢小屋の駐車場をスタートし順調に高度を上げる。 久し振りの本格的な山行であり腰に不安もあるが、とりあえずついて行く。
太岩山を越えた付近より森林限界を過ぎ、視界が開ける。 竜門山から大朝日岳への稜線が雲の合間から見えるようになってきた。 周辺は草紅葉の紅と黄色そしてハイマツの緑のコントラストが太陽に映えてすばらしい。 たびたび足を止めてのカメラの撮影会となる。
竜門山への登り途中で大休止。 竜門小屋がすぐそこに見え、宿泊予定の大朝日小屋ははるか彼方である。 竜門山のピークを通過し主稜線にでると、北部の以東岳方面から大朝日岳へかけて360度の展望が得られた。 気持ちの良い稜線歩きで西朝日岳まで紅葉を楽しみながら行き、ピークで小休止。 ガスが少し上がってきて天候が下っている雰囲気である。
コルまで急下降して中岳までは緩やかな稜線である。 中岳のピークを過ぎると正面に大朝日小屋が見えてきた。 その手前のコルが金玉水の水場である。 ここで宮西さん、左海さん、井上の3名で今夜、明日朝用の水を汲み、残り3名は宿泊の手続きを行なってもらう為、大朝日小屋へ先行する。
水場はコルから少し下った所で十分な水が湧き出している。 砂が少し入るのが難点だが良い水場になっている。
小屋は入った時点では我々の他に数パーティ10名程度で、6人で2階の一角を確保した。 混んでいると小屋泊は最悪だが、今日(10/7) は平日でそんなに増えないだろう。小屋の管理人の話では明日は天気はやはり雨、今日中に大朝日岳のピークをピストンする。
ピークはガスの中で視界はほとんど無し。 時折雲が切れ一時的に近くの山が見える程度である。空にはヘリコプターの音がするので良く見ると航空自衛隊の救難ヘリが上を旋回している。 何か事故があったのか気になるが、このガスではどうしようもできないのではないか?
早目にピークを後にして小屋に戻って宴会が始まる。 夕食は個人と聞いていたので、とにかく自分の食料しか持ってこなかった。 が、焼酎や酒のあてが出るは出るはビール1本しか持ってこなかったのが悔やまれる。 食料とは別に宴会用のあてを持ち寄る事になっているようだが、暫く山行に遠ざかっていた為、何も持って来なかった。(次回は忘れないようにします。)
山でワイワイ言いながら飲む酒は久し振りであるが、やはりうまい。 この雰囲気だけでも来た甲斐がある。 早々に夕食も済ませて、6時ごろにはシュラフに入る。
明日(10/8) は早く行動し、10時頃までに降りて天候次第で月山を往復し、10/9 は鳥海山に予定を変更する。

竜門山への稜線

西朝日岳への稜線

紅葉の絨毯が続く

中岳から大朝日の稜線

大朝日岳小屋

大朝日岳


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10月8日(土) ・ 大朝日岳

10/8 は早朝よりガスの中、夕べは風雨が強く不安だったが、大朝日小屋 5:53 の出発時点では雨は降っていなかった。 このまま回復か?と期待したが、すぐさま雨が降り出し、時折強く降るようになってきた。 視界はなく、紅葉の綺麗な所もあったが、今日は足早に通り過ぎる。
6:45 小朝日岳分岐にて小休止。 日暮沢への登山道はピークは踏まずに山腹を巻いている。 ピークを踏むぞと言う人は一人もおらずとにかく先を急ぐ。 時折空が明るくなり太陽も顔を見せるのであるが、ぬか喜びで結局この日は夜まで降り続くしつこい雨となった。
古寺山のピークを過ぎて立派な水場で小休止。 しばらく稜線を進んだ後は沢の様になった登山道の急降下となり、あまり周りの景色を見て楽しむ余裕もなく、ひたすら高度を下げる。 急降下の下りは腰に厳しい、荷物が軽いのが救いであるが兎に角、沢まで下り、登山道が水平になって一息をつく。
途中で林道がのびており、日暮沢小屋(無人)で大休止を取る。 雨はまだ降り続いており今日の月山は無理。 今日は鳥海山の麓の家族旅行村付近でテント泊と決める。
今後の天気予報は10/8 夕方から曇り、10/9 は晴との事。 うまくいく予定であった。 食料を調達して鳥海山の家族旅行村に向かうが雨足は衰えない。
昔(1996年)、夏に朝日連峰縦走と、鳥海山、月山を計画したが、朝日縦走後に台風の直撃を受け2 日間麓で沈殿の後、帰った経験がある。 何かその時とだぶってきた。 家族旅行村もその時テントを張り、浸水してひどい目にあった同じ場所だ。
兎に角、水を分けてもらおうと管理棟で話をするとツリーハウス(床がフラットで何もないコテージ)が1棟3000 円との事で、ここに泊ることを即決。 昨日の小屋より立派で暖房あり。 他の客を気にする事もなく、宴会ができた。 しかし雨は夜中まで降り続き明日の天気を心配させる。

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10月9日(日) ・ 鳥海山

10/9 は4:00 時点で満点の星。天気は回復した。
車道終点の駐車場には多くの車が止まっており、6:00 朝日が昇るのを見てから出発する。 15分程で滝ノ小屋を通過し、沢路の様な登山道を登ると45分程で河原宿小屋に到着した。
ここから大雪渓が始まる筈だが、10月のこの時期はわずかの雪渓しか残っておらず、雪の上を歩くことは無さそうだ。 大休止の後薊坂ののぼりにかかる。 天気は快晴で鳥海山外輪の山が良く見える。 紅葉はほぼ終わっており冬枯れの方に近い状態である。
雪渓が消えた後の道は浮石が多く危ない。 足早に通り過ぎる。 当初は同じ道を下る予定を鳥海湖、千畳ヶ原を経由して河原宿小屋に戻るコースに変更する。 この山の変更、コース変更が後々影響してくる。
河原宿小屋からは約500m の登りで外輪山の伏拝岳に着く。 今までの風景とは一変して荒々しい荒涼とした風景が目に飛び込んでくる。 ここから外輪山を進み大物忌神社がへばりつく様に建っている新山への登りにかかる。
小屋とピークの分岐より岩がゴロゴロとし、登山者も多く落石を起こさない様に慎重に登る。 井山直下は柱状節理がねじれた様な岩があちこちにあり、火山であった事が良く分かる。 ピークは狭く登山者も多いので順番待ちをする有様。 写真を撮り、そそくさと下降にかかる。
降下がバラバラになった為、分岐まで戻りここで後続を待つが、池田さんが降りてこない。 1時間以上、宮西さん、清岡さん、左海さんがピーク周辺を再度探し、井上は小屋周辺で池田さんを探すが見つからない。 ピーク周辺で人が落ちていない事を確認したので、先に小屋への直接降りる登山道を降りたと判断して11:40 鳥海湖へのコースを降り始める。 池田さんもこのコースを降りたと考えたが、実際には池田さんは地図を持っていなかった(貸していた)為、元の道を河原宿小屋まで戻っていた。(12:00 頃着)(賢明な判断でした。)
それに対し5名は千蛇谷の荒々しい風景から七五三掛を超えたとたんに穏やかな風景となり、写真撮影に夢中になっていた。
草紅葉のすばらしい千畳ヶ原周辺ではすっかり池田さんの事は頭から飛んでいてルートを確認せず、ただ木道に導かれてT字分岐を見落とし、二ノ滝口のルートに入ってしまっていた。 余りに風景がおかしいので我に返り、現在位置を確認すると200mも別ルートを下っていた。(地図を渡されていたのにあまり見ていなかったのは自分です。申し訳ありません)
時間は14:40、引き返しT字分岐15:00、日没を考えるとリミットだ。 約40分のロス。 ここからはみんな真剣にルートを確認し月山森手前のコルに登る幸治郎沢に取り付く。 ここに2人組のパーティが取り付いているのが見えた。 この沢がほんとうの沢登りで昨日の雨で水量もあり、とても一般道とは思えない。 が、まだ降りてくるパーティもある。
暫らく行くと月山森コル手前で池田さんが迎えに来てくれた。 先ほどの2人組に後に5人パーティがいる事を聞いてこちらに向かったとの事である。 お騒がせしました。
ここから河原宿小屋を経て登山口に戻ったが、ほぼ日没と追いかけっこの様な感じでギリギリヘッドランプのお世話にならずに17:30 車に戻った。
行動時間 11時間30分。 久し振りに長い山行でした。

外輪山から見た山頂

巨岩が積み重った最高峰の新山山頂

千蛇谷からの鳥海山

前方に見える千畳ヶ原

千畳ヶ原

鳥海湖

T字分岐

河原宿から夕焼けの鳥海山


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感 想

反 省

  1. 計画の変更は慎重に
  2. コースの予習(ルートを頭に入れる事)は必要
  3. コース等の共通認識は徹底する事
  4. ルートファインディングは要所要所で確実に
  5. 秋は日が短い

反省点は多々ありましたが、変化に富んだ良い山行でした。
96年のリベンジはできた? 返り討ちにあうところでしたが・・・。    以上

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