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行者還岳

日程 2008年8月24日
地域・山域 大峰
形態 ハイキング
メンバー 佐々木、池田、左海、伊藤、清岡
報告 清岡

8月24日(日)

二週間続いて天候不良で山行が中止になり、天候が回復すれば何処かえ行きたいと身体が訴えていた。I氏か24日の日曜日は天気が回復するので、峡彩山岳会との尾根コースに予定しているコースの下見を兼ねて歩こうとの提案があり、いつもの尾根メンバーに強力なS氏も加わった山行となった。
車が二台あるので、大迫口に一台止めとき、もう一台をトンネル西口まで進め反時計方向に奥駈道を巡り行者還小屋から関電鉄塔の尾根を大迫口へ下りることになる。
下見の目的は、新しい避難小屋の状況把握と小屋周辺での水の確保の可否である。とはいえ、久しぶりの大峰山系の尾根歩きの楽しみの方が大きかった。しかし、出だしの急登は、今日はいやにきつい。いつもなら尾根道まで休憩なしで一気に登り切るが、もう少しの処まで来て一本立ててくれの声があがる。でも、尾根へ出た時はコースタイムより可なり早かった。
ここから小屋までの笹に覆われた尾根は、なだらかでアッツプダウンもほとんどなく奥駈道縦走の一番の気持いい気分の安らぐ処ではないかと思われる。そこには、心なしかもう秋の気配が漂っていた。そして、可憐なトリカブトの花が所どころで目につく。また、世界遺産整備事業の効果であろうか、新しい道標類が整備されていて縦走路もきれいである。
小屋に着く頃は少しガスが出だし一雨ありそうな気配になってきた。ほどなく、ガス煙の中に立派な小屋が見え、ハイカーがその前で一人休んでいた。
小屋は切妻屋根のログハウスである。正面の両開きのドアーを入ると約1.5メートル幅の土間がありその奥に一段高くなった4.5畳広さのピカピカの板間がある。また、右側にも同じような土間があり6畳位の広さの板間になっている。さらに、その上に二階のフロアーがあり垂直梯子が掛かっている。玄関土間の左側の土間には流しが設置されていて水道の蛇口がある。ひねると清水がでる。その奥は用度品などを収納する倉庫になっていて施錠されている。便所は玄関入口の左側に外から出入りするようになっている。また、小屋の奥(西側)に少し広場があり焚き火のした跡があった。天気が良ければ小さなキャンプファイヤーは可能だ。そこの小屋の壁にも水道の蛇口がとり付けられていて水がでる。
水は小屋の裏側(北側)の一段高くなったところに約1立方メートル弱のタンクがありそこから水道が引かれている。そのタンクは小さな丸太の板壁で完全に囲まれて見えないようになっている。(上から覗けば見えるが)
このタンクへの水の補給は、ここから奥駈道を2〜300m進むとガレ場でゴルジュ状になり木製の梯子が三段掛かっている左上の岩場のところに同じような丸太の板壁の囲いがあり、たぶん、そこにも同じようなタンクがあり一旦そのタンクに集水保管してそこから小屋のタンクにパイプで自動的に水が補給される仕組みになっているようである。
このパイプの横にもう一本のパイプが登山道の脇まで引かれていて、清水がちょろちょろと出ている。そして「水は小屋で出ますが、飲み水はここで補給しください」と書かれた板が掲げられています。長期の干ばつが続かない限りはここで飲み水は確保できそうであるし、もし、だめでも小屋の水を煮沸すれば問題ないことであるので余裕の範囲で水を持参する程度で水は大丈夫であると判断できた。
折角ここまで来たので、行者還岳のピークを踏み予定通り関電の鉄塔ルートを下山した。このルートは数年前に冬場の上りに利用したときは何とも思わなかったが、今回通ると登山道が荒廃して梯子類はほとんど使用できないような状態で、崩落でルートが分かりにくくなったりして一般の登山道として使用するには危険であるように思われた。

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整備された道標

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気持ちのいい尾根歩き

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トリカブトの花を撮る

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行者岳避難小屋

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水場近くの梯子(下山)


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